2012年1月21日土曜日

選択するために


誤解のないように、今日はなぜわたしが放射能の危険性について
ブログに書いたのかを書きたいと思います。


まず、わたしは人の人生に口出しするつもりはありません。
1人1人、どう生きるかを自由に選択する権利があると思っています。

放射能の危険性を十分認識した上で、東日本で生きていく覚悟を持っている方を非難するつもりも、自分の意見を押しつけるつもりもありません。

その点をきちんと書いていなかったので、先日の内容で気を悪くした方が
いらっしゃるかもしれないと思って、今日は書きたいと思います。


わたしは福島第一原発による放射能被害は非常に危険なものだと感じています。
チェルノブイリ原発事故では欧州全体で多くの方が被爆し、多大な健康被害が出つづけているからです。

そして昨年、日本でも同じレベル7という原発事故が起きました。
(一時は新たにレベル8を設定するかという議論があったほどです)

この事態に対して、政府や企業の対応はまだ十分ではないと考えます。
そのため、情報が少ないゆえにリスクを認識できていない人たちや
対策しきれていない人たちが多くいると感じました。


参考にした情報は、とても危険だと言う意見から、そこまで心配しなくてよいという意見まで、ひととおりまんべんなく目を通したつもりです。

その上で、自分の体験とも照らし合わせて、今の日本の放射能問題は
大変危険なものだと判断しました。


放射能のリスクに関してはグレーゾーンがかなり広いです。
人体実験を実際に行うことは公には難しい問題なので、科学者や医者でも
わかっていない部分が大きいからです。

放射能が原因で病気になったり死亡したかを厳密に判断するには
病理解剖が必要なので、死んだあとにしかわからないということです。


命に関わる問題にグレーな部分が大きいので
わたしは自分が息子にとって安全だと思える選択をしました。

そして、危険性を認識してほしいという声をあげるため
ブログに書くという選択をしました。
リスクを知った上で人に伝えないまま、将来後悔したくなかったからです。

わたしは東日本に住む子供たちはできる限り避難した方がいいと思っています。その判断をするためには、多くの情報が必要になってきます。
しかし、判断をするための情報が一般報道ではほとんどない。

まだリスクを知らない人に知るきっかけとなりたかったのです。

なんとなく危なそう…というレベルからもう一歩踏み込んで
理解してほしかったのです。


もし知っていれば、避難したりもっと食品にも気をつけたのに!と後悔する人を少しでも減らしたかったからです。


誰にでも、知る権利と知った上で人生を選択する権利があると思います。


チェルノブイリで何があったか、日本がどういう状況なのか、対策方法は?などを知った上でどこでどう生きていくかを選択するのは個人の自由です。


ですが、まだ知らない人たちが大勢います。
選択する以前にスタートラインに立てていない。
そこが問題だと思い、書きました。


最後に、あくまでわたしの感覚での話ですが、おそらく放射能を怖いと
思っていない母親はいません。

避難したくても避難できずに苦しんでいる多くの方を思うと
人ごとではありません。
その原因の多くは配偶者や親、親戚、まわりの無理解によるものです。

わたしがそうでした。
今すぐここから離れたい!心の中で毎日思っていました。
泣き叫びそうになる気持ちを必死にこらえていました。

不安で不安で仕方がないのに、避難なんて大げさなことと言われ
親バカだと言われるだけ。
逃げられないことへの恐怖。
母親としての無力感。


無知は罪とよく言われますが、まさに今の日本で起こっている様々な事象に当て嵌まることだと思います。


みんなが知ることで、避難したい方々や、リスクを防護したい方たちの
助けとなりますように。

テレビや新聞では報道されない、一般人の体験談も
みなさんの情報のひとつとなることを願って。


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